2023/07/06

2020年から4年目。 国立米子工業高等専門学校 総合工学科 建築デザインコース 4年生前期の課題を担当しています。 日本においては、大半の人にとって一番身近な構造形式である “在来木造”、誰にとっても馴染みのある建築用途 “住宅” の設計課題。 無事講評会が終了しました。 最初のレクチャーの際に、この課題の中では以下の1~6を心掛けて設計を学んでいきましょうとお話しています。

1.場所を読み取り
2.住まい手のことを考えて
3.具体的な建物だけでなく、物語を描く
4.人に伝わる絵を描く
5.模型の制度を高める
6.楽しんで学ぶ

在来木造住宅の知識は誰でもいつか必ず役に立つことはある筈で、建築の設計課題に取り組むことは、社会における問題解決をスキルを身に付けることにも繋がると考えます。 自分なりには、瞬間瞬間真面目に生徒のエスキスに応えて話てきました。 今年の特徴としては、終盤に集中してまとめる生徒よりも、序盤にエスキスをきれいに纏め上げている生徒の方が圧倒的に丁寧に仕上がっている印象。 先生のアドバイスを元にこう直しましたと設計を持ってくる、良く言えば “素直な子” が多くなったという印象も。 限られた時間でエスキスを見ていく中で、細部が変わると全体を見直す必要があるでしょ? とか、全体と細部が統合出来て初めて成立する建築になるんじゃないの? とか話を繰り返すことになってしまい、その都度設計の全体も見直し、おそらく時間も掛けて考え直して持ってきている生徒に比べ、なかなか伸びてこない結果も顕著だったように感じます。 “やる気”、”負けん気”が大事。 最後に上手く出来たと思う生徒も、自分が出来なかったと思う生徒も、今回の成績はただ現時点での評価、多く勉強して、多く手を動かせば、図面も模型も、設計自体も上手くなるよ! という話をして、今年の非常勤講師を終了しました。